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ナデック通信

2014年12月号

社労士法改正、これからの社労士は?

師走に入り、世間は選挙一色ですね。
年の瀬の慌ただしい中ですが、しっかりと考え抜いた上で国民の義務を果たしたいものです。

衆議院が解散されたことにより、労働者派遣法の改正案をはじめとする臨時国会で審議されていた多くの法案が、廃案となりました。そんな中、駆け込みで可決成立したものもあります。
 
 
 
社労士法の改正案もその1つです。事実上解散が決まって多くの法案の審議がストップしていた11月14日、滑り込みの衆議院本会議で可決、成立しました。 改正案は今年の通常国会で衆議院を通過したものの、参議院において継続審議とされていましたが、秋の臨時国会において参議院で可決され、衆議院で再び可決することで成立に至りました。

今回の社労士法改正の趣旨は、最近の社労士制度を取り巻く状況の変化に鑑み、

①個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続において特定社労士が単独で紛争の当事者を代理することができる紛争の目的の価額の上限を引き上げ、

②社労士が裁判所において補佐人となる制度を創設し、

③社員が一人の社労士法人を設立することができることを実現するものです。

具体的な内容は、以下のとおりです。
 
 

社会保険労務士法の一部を改正する法律案要綱

第一 個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続における紛争の目的の価額の上限の引上げ
 厚生労働大臣が指定する団体が行う個別労働関係紛争に関する民間紛争解決手続において、特定社会保険労務士が単独で紛争の当事者を代理することができる紛争の目的の価額の上限を、120万円(※現行は少額訴訟の上限額(60万円))に引き上げること。(第2条第1項関係)

第二 補佐人制度の創設
 1 社会保険労務士は、事業における労務管理その他の労働に関する事項及び労働社会保険諸法令に基づく社会保険に関する事項について、裁判所において、補佐人として、弁護士である訴訟代理人とともに出頭し、陳述をすることができることとすること。(第2条の2関係)
 2 社会保険労務士法人が1の事務の委託を受けることができることについて規定すること。(第25条の9の2関係)

第三 社員が一人の社会保険労務士法人
 社員が一人の社会保険労務士法人の設立等を可能とすること。(第25条の6等関係)

第四 施行期日等
 1 施行期日
 この法律は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。ただし、第三は、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。(附則第1条関係)
 2 その他所要の規定を整備すること。

 
 
 
ひとつめは、特定社労士が関わるADR(裁判外紛争解決手続き)において、代理人として当事者を代理することができる紛争の目的の価額を、現行上限60万円から120万円に引き上げるものです。

現在は60万円を超える案件の場合は特定社労士が代理できる範囲を超えますから、例えば1か月分の賃金をめぐる紛争の多くは単独で代理することができますが、長期間に渡る未払い賃金や退職金等をめぐる紛争の多くの場合は、弁護士と共同受任をするか当事者出席のもとに参加する必要があります。

120万円に引き上げる改正後は、未払い賃金や賞与等をめぐる紛争にあたっても、特定社労士が単独で代理することができるケースが増えるため、そうしたADRの現場で活躍する機会が増えることになります。

私(小岩)も第1回紛争解決手続代理業務試験に合格して以来、特定社労士として何度かADRの現場に立ち会っていますが、いっそう地域に貢献できる存在となれるよう研鑽を積んでいきたいと思います。
 
 
 
ふたつめは、労務管理や労働社会保険をめぐる紛争の訴訟にあたって、社労士が弁護士(訴訟代理人)とともに裁判所に出頭して陳述することができる制度を新設するものです。

これはADRではなくあくまで裁判所における制度であり、特定社労士にのみ認められたものではなくあくまで社労士という枠組みで創設されるところが、ひとつめの特定社労士の制度とは異なります。

従来はこのような制度はありませんでしたから、例えば顧問先における労使紛争にあたっても裁判の手続きに入った段階でいったん顧問社労士の手からは離れてしまい、社労士が出頭したり陳述することは許されませんでした。

今後は一定の制約のもととはいえ、社労士が顧問先の労使紛争にあたって裁判所にまで出頭し事実関係を述べたり意見を伝える場面が出てくることになります。
 
 
 
3つめは、社労士の1人法人の設立が認められることになります。現行では2人以上の社労士(社員)が出資することが社労士法人設立の要件となっていますから、大幅な規制緩和であり法人数も増加することが予想されます。

すでに複数の社員をおいて社労士法人を設立している私たちの目線からすると1人法人にはやや違和感を感じるところですが、法人形態で継続的に事業を行う事務所が増えるであろうことからすれば、顧客の利益にかなう部分もあるでしょう。

これからは社労士もますます一般の事業と同じような組織力や経営力が求められる時代となり、職人的な資質だけでは世の中に通用しない時代になっていくと思います。新しい時代に対応し顧客利益に即した業務を目指して、いっそう奮起していきたいものです。

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