1983年2月、電気工事中に電柱から落下し、脊髄を損傷、約30年後に敗血症で死亡した大阪府の男性(当時52歳)の妻が、長期の車椅子生活による敗血症が死亡の原因であるのに対して「労災との因果関係が不明確」とした北大阪労働基準監督署の遺族年金の不支給決定は不服として、決定の取り消しを求めた再審査請求で、厚生労働省の労働保険審査会が、訴えを認める裁決をしていたことが、5月13日、わかりました。
裁決は2月4日付で、事故後に長期の療養期間を経た後の死亡について、死亡と事故の因果関係が認められたケースは珍しいとのことです。男性は電気工事中に電柱から落下し、脊髄を損傷後、下半身まひで障害年金を受給していましたが、2011年11月、心疾患で死亡しました。
労働保険審査会は、妻の看護日記の記述等から病床で悪化した褥瘡(じょくそう)による炎症と敗血症の因果関係を認めました。