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ナデック通信

2014年6月号

なぜ「民主的な」経営はうまくいかないか?

世の中には、本当に「いい人」がいます。
とにかく人柄がいいから、誰からも慕われる。
能力が高くて面倒見がいいから、どんな場面でも頼られる。
そして、常にまわりの人たちの意見を聞きながら物事を進めていく。
経営者の中にも、こんなタイプの方がいらっしゃいます。
 
 
 
でも、残念に思うことがあります。
こうした「立派な経営者」が、必ずしも会社を飛躍させるとは限らないからです。
もちろん、温厚で面倒見のよい人格者である経営者が大きな成果を挙げている例もあります。
それでも、短期間の間に目覚ましい成長を果たしたり、業界で目立つ存在になった会社の経営者は、概して別の要素を持っています。
そう、「いい人」というよりは「わがまま」、「民主的」というよりは「ワンマン」なのです。
みなさんにも、思い当たることがあるのではないでしょうか?
 
 
 
最近のブログ記事で、特に目を引くものがありました。
日野瑛太郎さんの「話し合い重視で雰囲気の良いチームが必ず成果を出せるわけではない」。
自ら実体験をもとに、「民主的なチーム」は働きやすくなることあっても、まったく成果を挙げることができず、ついには崩壊したというトピックは、思わず頷きながら引き込まれてしまいました。
https://blogos.com/article/86714/
 
 
 
「民主的なチーム」が崩壊した理由は、2つあるといいます。

(1)民主的であるがゆえにコミュニケーションコストが爆発的に増えた
(2)「話し合い」を重ねることによって、とんがった意見がすべて丸くなってしまった

 
 
 
朝礼が終わったらミーティングがあって、午後からはまた会議が続いて、その間もまた打ち合わせで、一日が終わってしまうという会社も、少なくありません。
あらゆる仕事を「民主的に」行なおうとすれば、おのずからコミュニケーションに要する時間が増えていきます。
この時間と労力のコストは、想像以上に大きいものです。
メンバーと向き合って意見交換するのはとても重要なことですが、あまりに顔を突き合わせる機会が多すぎると、ついついマンネリ化してしまいます。
それが付加価値を生み出す時間を圧迫したり、恒常的な時間外労働に結びついているのだとしたら、笑えない話です。
 
 
 
そして、今の時代、多くの人の意見を集約すればするほど、質の高いアイデアがまとまるとは限りません。
三人寄れば文殊の知恵というのは、基本的な知識レベルが心もとない場合の話です。
それぞれが自信を持ってとがった意見を述べ合っている場合には、むしろ「民主的な」意見交換は副作用をもたらします。
BさんがAさんの意見に賛同できないのは、Aさんのアイデアに着いていけないからではなく、自分の方がもっといい意見だと思っているから。
すべてがネットでつながった情報社会では、常にこうした状況が訪れます。
結果、お互いを牽制しあうばかりの会議となり、話しあえばあうほど、無難で特徴のない結論が導かれます。
それでは厳しい競争社会の中で優位を保てないというのが、悲しい現実です。
 
 
 
結論としていえるのは、民主主義はあくまで国家統治における最大公約数的なシステムだということです。
数万人どころか、数千万人、数億人の構成員を抱えるのが国家。
ごく特殊な例をのぞけば、直接みんなの意見を聞くことは不可能です。
そこで、国を治めるリーダーが登場しますが、このリーダーは得てして暴走しかねないというのが、歴史がしめす事実です。
それどころか、現在においても独裁的な国家もあります。
こうしたリーダーの暴走を抑えるために生み出されたのが、民主主義です。
そもそもが「必要悪」ともいえる位置づけにあるシステムである以上、もとより弊害もあります。
もっとビジネス感覚のある経営者が国のリーダーであったなら、少なくともこれほど国の借金が増えることはなかったかもしれません。
 
 
 
だから、決してそのままビジネスにおけるチームには当てはめてはいけないのです。
リーダーの仕事は、ビジョンをメンバーに示し、メンバー全員が納得するように働きかけること。
会社の方向性を決めて、ビジョンに落とし込むのは、あくまで経営者の仕事です。
ここでは、基本的に「民主的な」手続きが介在する余地はありません。
「話しあい」よりもむしろ「納得を得る」ことが大事です。
経営者が語るのは重いひとことで十分で、あとはいかに従業員が受け止めるか。
これはそもそも直線的なメッセージなのであり、基本的にはお互いが話しあうというプロセスではありません。
プロスポーツでも、監督が選手に意見を求める機会というのは、きわめて限定的です。
いちいち話を聞いているというのでは、そもそも監督がチームを率いる意味はありません。
 
 
 
だからこそ、最初に「誰をバスに乗せるか」ということが重要なのだといえるでしょう。
適度に「民主的な」プロセスを排除することと、「ブラック企業」であることとは、まったく違います。
誰にも負けない信念を持って、チームを率いていきたいものです。

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