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ナデック通信

2021年4月号

令和3年の「派遣事業報告書」は大丈夫ですか?

4月になり全国的に桜の季節となりましたが、これから人事労務の分野では一年でも一番の繁忙期です。労働保険の年度更新や社会保険の算定基礎はもちろんですが、高齢者・障害者・外国人の雇用状況報告や労働者派遣事業報告も例年は6月末が提出期限となります。まだ少し先だと思わずに、早めの準備をしていきたいですね。

派遣事業を営むすべての事業主は、6月30日までに派遣事業報告書を提出しなければなりません。令和3年度はコロナ感染拡大による特例が認められており、8月31日まで延長することができますが、様式自体については変更はなく、労使協定方式を採用した場合はその写しを添付しなければならない点も同様です。

 

ところが、令和3年度は局長通達によってコロナ禍の状況による派遣労働者の雇用の維持・確保への影響が懸念されることから、一般賃金の取扱いの「例外的取扱い」が置かれることになりました。この「例外的取扱い」を採用した場合は、「労使協定方式における現下の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う労働市場への影響等を踏まえた取扱いに関する提出様式」(別紙様式)を事業報告書に併せて提出しなければなりません。

「別紙様式」についてはすでに厚生労働省から様式が公開されていますが、作成・提出についてはあまり情報が出ていないのが現状であり、記載方法が複雑なことに加えて、令和3年度に記載する内容と、令和4年度に記載する内容があるため、実際には戸惑う人も多いと思います。

「例外的取扱い」自体が4月からの適用であるため、派遣実務に詳しい人でも誤解してしまっているケースもあります。令和3年度の「別紙様式」の実務上の注意点を整理すると以下のとおりです。

 

☑令和3年度に記載すべき内容は、全9面のうち第1面から第5面まで。

☑「令和3年度及び令和4年度共通様式」とされているが、令和4年度に「例外的取扱い」が適用できるわけではない。

☑第2面以降は、派遣労働者の雇用維持・確保の対応策や協定対象派遣労働者数、「例外的取扱い」の対象者数について記載。

☑「派遣労働者の雇用維持・確保を図るために講じる対応策」は、様式作成の最大のポイント。

☑「協定対象派遣労働者数(令和3年3月31日現在の状況)」は、事業報告書の「業務別派遣労働者」の「6月1日現在」とは異なる。

☑協定対象派遣労働者は、「実人数」を記載(複数業務従事者は最も多く従事した業務)。

☑「例外的取扱いが適用される協定対象派遣労働者数等(令和3年6月1日現在の状況)」は、業務ごとの協定対象派遣労働者数を記載。

☑「例外的取扱いの影響を受けた協定対象派遣労働者数」には、令和3年度の一般賃金の水準に満たない者の実人数を記載。

☑「派遣労働者の雇用維持・確保を図るために講じた対応策の結果」は、令和3年度の報告では空欄。

☑「協定対象派遣労働数者」「例外的取扱いが適用される協定対象派遣労働者数」は、令和3年度は「6月1日現在」。

 

別紙様式はかなり複雑ですので、様式を見ただけでは記載方法が分かりづらいかもしれませんが、提出まではまだ少し期間がありますので、ぜひ早めの準備と対応に努めていきたいものです。

 

『ビジネスガイド』4月号に、「労使協定方式 派遣元の事業報告書作成・提出」を寄稿しました。

別紙様式」の記載例(抜粋)も含めて、「令和3年度の事業報告書」の作成・提出の実務について書かせていただいています。

 

本文は実質見開き2ページほどの記事ですので、興味のある方はぜひご覧ください。

『ビジネスガイド』4月号に「令和3年度の事業報告書」について寄稿しました。

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