法務省から、中長期在留者の在留管理制度等の施行状況に係る検証結果について、報告書が公表されました(平成30年5月23日公表)。
検証結果の概要は、次のとおり。
①現在の在留管理制度における課題
・16歳の誕生日を迎える方の在留カード等の有効期間満了日の見直し
⇒見直しに向けた検討が必要
・永住者及び特別永住者の方を中心とする在留カード等の有効期間更新申請案内の個別通知の発送
⇒継続実施できるよう引き続き検討
・中長期在留者の届出制度
⇒中長期在留者と所属機関の双方からの正確かつ確実な情報の取得に向けた検討が必要
②在留外国人を取り巻く状況への対応
・在留外国人の増加,活動内容や受入れ形態の変化に対応する在留管理・在留支援の在り方を検討
⇒これまで以上に在留外国人の在留状況を正確かつ確実に把握する仕組みを構築する必要がある
②については、簡単に言えば、今後増加が見込まれる外国人労働者などの管理体制の強化が必要ということです。
具体的には、雇用や婚姻などの状況を一元的に把握する対策が示されており、就職や離職、転職などを把握するため、雇用保険を所管する厚生労働省との間で情報共有を促進する新たな枠組みを創設するほか、日本人と結婚した外国人が離婚したり配偶者が死亡したりした際に、市区町村などと連携して情報を取得できるよう必要な法整備を進めることとしています。
「雇用保険を所管する厚生労働省との間で情報共有を促進する新たな枠組みを創設する」とされていますが、その前提である「外国人雇用状況の届出制度」が、より重要視されるかもしれませんね。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<中長期在留者の在留管理制度等の施行状況に係る検証結果について>
https://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri10_00044.html
〔参考〕「外国人雇用状況の届出」など、外国人の雇用のルールを確認しておきましょう。
<「外国人雇用状況の届出」は、全ての事業主の義務であり、外国人の雇入れの場合はもちろん、離職の際にも必要です!>
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/gaikokujin/todokede/