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ナデック通信

2016年
11月号

「65歳超雇用推進助成金」を活用しましょう!

今年は、ひさびさに助成金が脚光を浴びる秋になっています。もともと補正予算等が発表される秋は助成金の新設や拡充が多い時期ではありますが、間違いなく当たり年だといえます。

先日、平成28年度第2次補正予算が成立したことに伴い、厚生労働省職業安定局から「雇用安定事業の実施について」が発出されましたが、例年にない規模の内容だったといえるでしょうね。

この通達は発表された途端に瞬く間に全国(特に社労士などの関係者)を駆け巡りましたが、本当に情報は速さが命の時代だと思います。

新たに複数の助成金も創設されていますが、その中でも目玉は何といっても、「65歳超雇用推進助成金」です。

この助成金は、65歳以上への定年引上げ等の取組みを実施した事業主に対して助成するものであり、高年齢者の就労機会の確保および希望者全員が安心して働ける雇用基盤の整備を目的としています。
 
 
 
 
具体的には、以下のいずれかの措置を講じた場合が該当します。

  1. 65歳以上の年齢への定年の引上げ
  2. 定年の定めの廃止
  3. 希望者全員を66歳以上の年齢まで雇用する継続雇用制度の導入

 
 
 

 
「65歳超雇用推進助成金」は、数年ぶりに登場した「使える助成金」だと思います。

社会保険労務士法人ナデックでは、ポリシーとして特に助成金を積極的に推奨しているわけではなく、「とにかくお金がほしい」という動機のご依頼はお断りしているのが現状です。

もちろん、お客様が本当に望んでおられて、企業全体の発展に寄与するものであり、私たちがお手伝いすることが必要だという場面では、一生懸命にバックアップさせていただいています。

いずれにしても、判断されるのはお客様ですので、最新情報に関しては、正確に、スピーディーにお伝えしていくことが、顧客サービスの一環と考えています。

そんな中、今回の助成金は久しぶりにお客様志向に立って、胸を張っておすすめできるものですね。

さっそく顧問先様との面談の際などにもトピックとさせていただいていますが、本当に経営者の皆様の関心も高いと思います。

 
「65歳超雇用推進助成金」とは、事業所が定年の引上げ等の措置を実施した場合に受けられる制度ですが、導入した制度等によって100万円、120万円といった金額を受けることができます。

具体的な支給額は、以下の通りです。

  1. 65歳への定年の引上げ 100万円
  2. 66歳以上への定年引上げまたは定年の定めの廃止 120万円
  3. 希望者全員を66~69歳まで継続雇用する制度の導入 60万円
  4. 希望者全員を70歳以上まで継続雇用する制度の導入 80万円

 
 
 
 
 
また、雇用保険の適用事業所であること、就業規則を整備・改定すること、10月19日以降に措置を実施すること、一定期間において高年齢者雇用安定法の違反がないこと、一定要件に該当する60歳以上の雇用保険の被保険者が1人以上いること、などが要件となります。

現に60歳以上の従業員さんがいらっしゃる事業所にとっては、これからの人材活用の仕組みを整えることは、助成金うんぬんに関わらず大きなテーマであり、労務管理上も無理なくプラスになる措置の内容であり、なおかつ支給額もそれなりに大きいことから、いい意味で「使える助成金」だといえると思います。
 
 

 
 
なお、以下のいずれかに該当する場合は、残念ながらこの助成金を使うことはできません。

① 不正受給をしてから3年以内に申請をした事業主、または申請日後、支給決定日までの間に不正受給をした事業主(不正受給とは、偽りその他不正の行為により本来受けることのできない助成金の支給を受け、または受けようとすることをいいます。)
② 支給申請した年度の前年度より前のいずれかの年度の労働保険料を納入していない事業主
③ 支給申請日の前日から過去1年間に、労働関係法令の違反を行った事業主
④ 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業、またはこれらの営業の一部を受託する営業を行う事業主
⑤ 暴力団と関わりのある事業主
⑥ 支給申請日または支給決定日の時点で倒産している事業主
⑦ 不正受給を理由に支給決定を取り消された場合に、機構が事業主名等を公表することについて、同意していない事業主

これからは、いずれも至極もっともな項目ばかりだと思います。

他の助成金との併給については制限される場合があり、過去に高年齢者雇用安定助成金のうち定年引上げ等の措置に関して支給を受けた場合や、同一の事由の国や地方公共団体等の補助金等の支給を受けた場合には、受けることができません。

特に、過去に受けた助成金があるかどうかについては、社内でしっかり調べないと分からないこともありますので、早めの対応が必要となるケースも少なくないでしょう。
 
 
 
 
 
私たちもこの助成金についてはより地域の皆様のお役に立てるように、積極的に取り組んでいきたいと考えていますが、すでにお問い合わせやご質問もたくさんいただいています。

「うちの会社ではどうなの?」という方は、小さなことでもお気軽にお声掛けください。