1.タイムカード(出勤簿)のチェック
- 「所定日数」を確認する。
「所定日数」は、賃金締切期間の総日数から所定休日を引いた日数(出勤する義務がある日)。 - 「出勤日数」を確認する。
出勤欄に記載された日数の合計を確認する。 - 「欠勤日数」を確認する。
欠勤欄に記載された日数の合計を確認する。記入の不鮮明、不注意による漏れの場合があるため、欠勤日数の確認は慎重に行なう。 - 「有給日数」を確認する。
有給管理表等を作成している場合は、有給取得日数の確認を行なう。
万一、有給の権利がないのに有給を取得している場合(入社6ヶ月以内または有給残日数がない)は、速やかに対応を検討する。 - 「休出日数」を確認する。
休出欄に記載された日数の合計と時間数の合計を確認する。休出は、1日8Hとは限らないことがあるので、注意する。 - 「残業時間」を確認する。
早出残業・残業時間の合計時間数を確認する。 - 「遅刻早退」を確認する。
遅刻・早退時間の合計時間数を確認する。 - 確認印を確認する。
タイムカード(出勤簿)に所属長の確認印があるか確認する。
2.勤怠届出書類のチェック
- 欠勤・有給・休出・振替・早出残業・遅刻早退等について、該当する届出書類が提出されているか確認する。
- タイムカード(出勤簿)には記載があるが、届出書類が提出されていない場合は、その旨を担当者に伝え、提出状況を確認する。
- タイムカード(出勤簿)の記載内容と届出書類の記載内容とが異なる場合は、担当者に確認をとる。
- 届出書類に所属長の確認印があるか確認する。
3.新入社員の処理(マスターの新規入力)
- 新入社員については、保険や扶養関係に関する届出書類が提出されているか確認し、未提出の場合は、所属長を通じて早急に提出を求める。
- 保険や扶養関係に関する届出書類の内容を確認し、不備な点があれば所属長を通じて本人に確認する。
- 保険に関する届出書類に基づいて、雇用保険・社会保険の加入手続き状況を確認する。
- 扶養関係に関する届出書類に基づいて、扶養人数、家族手当等を確認する。
- 上記1~4の処理を踏まえて、給与マスターの入力を行なう。
特に月給制者の給与の入力にあたっては、割増・不就労の単価の入力・確認に留意する。振込口座の入力には、特に細心の注意を払う。 - マスターを印刷し、上記の内容をチェックする。
4.届出事項変更者の処理(マスターの変更)
- 届出事項(給与マスター)の変更処理は、届出書類に基づいて行なう。
- 給与(金額・体系)の変更、雇用形態の変更、所属の変更、保険加入は、入社手続きの確認に関する届出書類。
- 振込口座の変更は、入社手続きの確認に関する届出書類(給与振込依頼書)。
- 家族の増減、扶養状況の変更、住所の移転、氏名の変更は、扶養控除申告書(写し)。
- 上記の届出書類を確認の上、給与マスターの変更処理を行なう。
特に扶養人数の増減による税額に注意する。振込口座の入力は特に細心の注意を払う。 - 上記の処理とともに、保険加入依頼の場合は保険の取得手続き、給与の変更の場合は、社会保険の月額変更届の処理を行なう。
- 変更したマスターを印刷し、内容をチェックする。
5.給与入力
- 最新のマスターが入力画面に反映しているか確認する。
- タイムカード(出勤簿)の出勤日数・欠勤日数・休出日数(時間)・早出残業時間・遅刻早退時間等を入力する。
- 皆勤手当等がある場合は、欠勤者等の処理を行なう。
- 控除科目の保険関係の金額を確認する。
- 月額変更届による保険料変更月であれば、新しい保険料が表示されているか。
- 雇用保険未加入者なのに、雇用保険料を控除してないか(アルバイト・パート入社時)。
- 所得税の表示を確認する。
特に扶養人数の増減月は要注意。 - 住民税の金額を確認する。
特に新しい税額が新しくなる6月と7月は要注意。 - その他の変動金額について確認する。
- 最後に、月給制の中途入社者・中途退社者の入力をする。
計算の根拠となった計算式を必ず確認する。 - 給与明細書を印刷する。
6.給与明細書チェック
- まず、引き続き在籍しており、給与変更のない月給者の固定科目を、前月の給与明細書によってチェックする。
- 支給科目・・・基本給・皆勤手当・職務手当・家族手当・役職手当・通勤手当等
- 控除科目・・・雇用保険・健康保険・介護保険・厚生年金・住民税等
- タイムカード(出勤簿)により、勤怠入力をチェックする。
勤怠科目・・・出勤時間・欠勤日数・休日出勤日数・所定残業・所定休日・法定休日・深夜労働・遅刻早退時間等 - 保険関係・所得税・住民税をチェックする。
(上記科目であっても個別に変動するものは要注意)
7.給与振込依頼書チェック
- 給与明細のチェックが終了したら、給与振込明細書(現金支給明細書)を印刷する。
- 新入社員、氏名・口座番号変更者の氏名や口座番号が正確に表示されているかを確認する。
- 金融機関名の変更、支店名の変更等があったときは、新しい名称に変わっているか確認する。
- 振込支給対象者が現金支給扱いになっていないか、改めて確認する。
- 給与振込明細書、現金支給明細書との合計金額が当月の総給与支給額と一致するか確認する。
- 上記にすべて問題がなければ、振込依頼手続きに入る。
8.給与明細書の発行
- 給与台帳、給与明細書を印刷する。
(※圧縮はがきタイプの給与明細書の場合は、特に印刷の位置がずれてしまわないよう、注意する)。 - 給与明細の袋詰めを行なう。
(※現金支給の場合は、必ず金額の過不足がないよう、再度チェックするようにする)。